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EOSIOとは?(EOS)

初心者ガイド


EOSIOは、分散型アプリケーション(DApps)と呼ばれる新しい種類のプログラムの運用促進のために設計されたblockchainです。 

その技術は、DAppsの実行のためにblockchainを使用する際に生じる古典的とも言える問題の解決を試みるものです。人気のアプリでも、イーサリアム(ETH)のようなより大規模で進化したblockchainでは詰まりが生じ、あらゆるユーザーにパフォーマンスの問題を引き起こすためです。

DAppsのパフォーマンスを優先する新しいblockchainの1つとして、EOSIOには、取引を行うユーザーに請求される手数料を排除しつつ、秒あたりのトランザクション処理量を増やすための設計上の選択が施されています。 

しかし、競合する他のblockchainと一線を画す注意すべき相違点が他にもあります。

まず、EOSIOのプログラマーは、新しいプロジェクトに特化したプログラミング言語とは対照的に、C++、Java、そしてPythonのようなウェブアセンブリー言語を使用してDAppsを開発できます。 

また、EOSIOソフトウェアのアップデートは、EOSを使った投票で決定されます。EOSは、EOSIOのネイティブ暗号資産であり、blockchainの運用コストを支払うために必要なものです。

EOSIOは、これまで最大のイニシャル・コイン・オファリング(ICO)を開催したことで最もよく知られています。1年に及んだ販売で10億EOSを販売し、40億ドルを超える資金を調達したのです。

それ以来、EOSIOは、公式ウェブサイトを通じて、ロードマップの状態についての最新情報をユーザーに提供しています。定期的に最新情報を受け取りたい場合は、EOSブログをブックマークするとよいでしょう。このブログには、ネットワークと進化を続けるテクノロジーに関するヒントやチュートリアルが掲載されています。

what is eos?

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EOSIOを開発したのは?

EOSIOを開発したのは、2017年にダン・ラリマーとブレンダン・ブルーマーが設立した非公開企業Block.Oneです。ラリマーはblockchain開発者の間では有名な人物です。ラリマーはEOSIOに加えて、初の分散型取引所BitSharesと、これも初の暗号資産メディアネットワークのSteemitを構築しました。 

Block.oneのチーフテクノロジーオフィサーとして、ラリマーはEOSIOソフトウェアの背後のリードアーキテクトを務めています。また、EOSIO blockchainの運用に使用されるデリゲート・プルーフ・オブ・ステーク(DPoS)コンセンサスメカニズムを開発したことでも知られています。
 

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「EOSIOの仕組みは?"


EOSIO blockchainは、実際のコンピューターの性能をエミュレートするよう設計されており、ソフトウェア自体もその動作によく知られた計算コンセプトを使用しています。 

たとえば、EOSIO blockchainを動かすリソースには3つのタイプがあります。 

それは次のとおりです。

  • 帯域幅(ディスク) - ネットワーク内での情報伝達に必要です。
  • 演算(CPU) - DAppsの実行に必要な処理パワーです。
  • 状態ストレージ(RAM) - blockchain上のデータの保存に使用されます。 

 

EOSは、この3つのリソースすべてをEOSIOで購入するために必要です。つまり、開発者はローンチするDAppsを実行するために、EOSを購入しなければなりません。 

EOSIO上に構築されたDAppsでは、ユーザーが取引に対して支払う必要がないということには注意が必要です。DAppsユーザーにとっては、EOSの転送は無料なのです。しかし、こうしたコストがEOSIO上で消え去るわけではありません。単純に、ネットワークリソースに対して支払いが必要なDApps開発者に転嫁されるのです。


デリゲート・プルーフ・オブ・ステーク(DPoS)

EOSIOは、blockchainの安全確保のため、デリゲート・プルーフ・オブ・ステーク(DPoS)と呼ばれるシステムを使用します。


DPoSは、リアルタイムの投票と評判のシステムを使って、blockchain上で次のブロックを作成できるのは誰なのかを決定します。つまり、EOSの所有者なら誰でもネットワークの運用に資することができますが、トークン保有量が多いほど、ソフトウェアによって選択される可能性が高くなるということを意味します。

EOSトークンはそれぞれにロック(「ステーキング」)して、プラットフォームの開発支援に使用できる1票に替えることができます。 


ガバナンス 

EOSIOは、積極的なガバナンス手法を採用しています。ソフトウェアのリールを変更する決定を、ユーザーの投票によって行う機能があるのです。 

ユーザーはEOSを所有することで決定のための投票権を獲得します。そして、ブロックを追加するユーザーが承認された決定の実行を担当します。両グループとも、EOSIOユーザー全員のルールを成文化した管理文書「EOS憲法(EOS Constitution)」の改正のために投票できます。 

EOSにブロックを追加するユーザーは、これにより、ネットワークユーザーを超える広範な権力が与えられます。 

一例を挙げれば、EOSにブロックを追加するユーザーは、アカウントを凍結する能力を持ちます。(アカウントの凍結には、EOSにブロックを追加するユーザー21人のうち15人の賛成票しか必要ありません。)

このことが、EOSIO blockchainの設計が中央集権的な管理と悪用の犠牲になりかねないという批判のもとになってきました。 
 

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「EOSに価値があるのはなぜ?"

EOSはDAppsを動かすために、そしてEOSIO blockchainの管理のために不可欠なのです。


スマートコントラクトとDApps

EOSIOの開発者は、新規のDAppを構築してローンチするために、スマートコントラクトと呼ばれるものを使用しなければなりません。

スマートコントラクトは、特定の要件に拘束されており、そうした要件を満たした時にのみblockchain上で実行されます。スマートコントラクトをグループ化することによって、より複雑なDAppを形成できます。 

EOSのDAppの例として、土地建物取引ゲームのUpland、アクションが暗号資産で動かされるロールプレイングゲームEOS dynastyなどがあります。 

他のあらゆるDAppsと同様に、こうしたプログラムでは、スマートコントラクトに必要な演算を実施するblockchainに支払うためにEOSを購入しステーキングする必要があります。 


ステーキングと投票

DAppsを実行している開発者がステーキングされたEOSでできることには、制限があります。

たとえば、EOSIOソフトウェアにより、DAppsが3日間ステーキングしたトークンの数量に応じてblockchainで使用可能なキャパシティの一定割合を消費することが可能になります。

仮に特定のDApps開発者がトークンの0.5%を留保するとすれば、それに相当する量のCPUを使用できることになります。これが開発者にとっては、EOSを継続的に購入して保有するためのインセンティブになります。 

EOSの価値を高める最重要のリソースはおそらくRAMです。EOSIOに情報を保存する開発者がそのデータが削除されるまでトークンを保有している必要があるためです。 

そのデータが削除されると、ステーキングコントラクトにロックされているEOSが循環から削除され、残るEOS供給量の価値が上昇します。

 

トークンエコノミー

ユーザーは、生成可能なEOSトークンの数量に制限がないということに注意する必要があります。さらに、ブロックが作成されるたびに、新規のEOSコインが市場にリリースされます。 

ソフトウェアのルールに従い、EOSコインの数量は毎年5%ずつ増加させることができます。このことによって、EOSの価格に下落圧力が加わる可能性があります。 
 

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EOSIOを利用する理由

分散型アプリケーション(DApps)を構築または使用しようとしている開発者なら、EOSIOに関心を持つことでしょう。

EOSIOは取引を実行するユーザーにコストを転嫁しないため、blockchain上でDAppsをすでにローンチしている開発者が、EOSIOの提供するユーザーエクスペリエンスに魅力を感じて、ブロックチェーンの切り替えに価値を見いだすかもしれません。 

blockchain上でプログラムを実行する場合に長期的な利益があると信じ、DAppsの開発者が市場にこれまでにない斬新な創作物を持ち込むためにEOSを引き続き使用するだろうと考える投資家なら、ポートフォリオにEOSを加えようとする可能性があります。 
 

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それでは次のステップに進み、EOSを購入してみましょう。

 

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