シアコインとは?(SC)
初心者ガイド
Siaは暗号資産ソフトウェアで、このソフトを実行中のコンピューターが、使用していないハードドライブ容量をファイルの保存先を求めるユーザーに貸し出すことを可能にします。
Siaは、ときに「ハードドライブのエアビーアンドビー(民泊業者)」と呼ばれますが、テクノロジー大手のAmazonやGoogleなどのクラウドストレージソリューションと似ています。ただ、ユーザーは、データの管理と保存を企業に任せるのではなく、ソフトウェアと全世界のコンピューターの分散型ネットワークに依存しています。
これを実現するために、Siaネットワーク経由で保存されたファイルは小さな部分に分割され、1台のハードドライブには各ファイルの一部だけが保存されます。また、ファイルは暗号化されているため、ネットワークユーザーは、不正アクセスからデータを安全に保護できます。
別のSiaユーザーのハードドライブにファイルを保存したいと考えているユーザーは、プラットフォームのネイティブ暗号資産Siacoinで支払って借り受けます。
2020年の時点で、Siaのネットワーク容量は2ペタバイト(2,256テラバイト)を超えており、約333人のノードオペレータがネットワークをアクティブに保護しています。現在、約766テラバイトのファイルをホストしています。
Siacoinの創始者は誰でしょうか?
Siaは2013年に開発者デビッド・ヴォリックとルーク・チャンパインが、ニューヨークのレンセラー工科大学でコンピュータサイエンスの学生だったときに創設しました。
最初に、2013年にMITで開催されたハッカソンで、分散型ファイルストレージネットワークの構想を得ました。翌年、ヴォリックとチャンパインはNebulous Inc.社を設立し、 Xiaolai LiやProcyon Ventures社などの支援を受けて750,000ドルの資金を集めました。
ヴォリックは、Siaでの仕事に加えて、Bitcoinネットワークのノードで使用されるメインソフトウェアであるBitcoin Coreにも貢献しています。
Siacoinチーム
ヴォリックとチャンパインは依然としてプロジェクトに積極的に関わっており、その後も開発者や経営幹部を多数チームに加えています。
Siaの公開ベータ版は2015年3月に初公開され、ライブネットワークは同年6月に一般公開されました。
それ以来、Siaチームは約640万ドルを集めています。今日のNebulousには、Raptor Group、First Star Ventures、Fenbushi Capital、およびINBlockchainが資金を提供しています。
Siacoinはどのように機能しますか?
Siacoinは、Siaネットワークの通貨です。借り手は、ハードドライブスペースを利用するためにSiacoinで料金を支払い、貸し手は問題のファイルが保存されていることが証明された場合のみ受け取ることができます。
Siaは、「ファイルコントラクト」と呼ばれるスマートコントラクトの形式を使用してこの機能を実現し、価格やアップタイムの確約など貸し手と借り手の関係のパラメータを確立します。
これらの契約は通常90日間有効で、ネットワークによって自動的に実施されます。
ファイルコントラクトの締結後、ホストは、ストレージプルーフと呼ばれるプロセスで、保存対象のデータが実際に保存されていることを証明しなければなりません。これにより、ホストは保存しているデータの小片が実際には借り手のファイルの一部であることを証明できます。
貸し手は、指定期間内にその証明がブロックチェーンに追加された場合にSiacoinで支払いを受けます。
ファイルがアップロードされて貸し手に配布される前に、Siaがファイルを30個に分割し、それぞれを暗号化します。これにより、ネットワークが単一の不具合に影響されないようにします。
Siaソフトウェアはさらに、EC(イレイジャーコーディング)と呼ばれる技術を使用しており、ホスト30台のうちの20台がオフラインでも、ユーザーが常にファイルにアクセスできる冗長性を組み込んでいます。
Siafundsとは何でしょうか?
Siacoinは、借り手と貸し手の間で交換される暗号資産であり、Siaのスマートコントラクトの履行に使用されます。しかし、このネットワークには別のトークンSiafundsもあります。
Siafundsは、より多くのユーザーが参加するよう刺激して、Siaネットワークの成長を促進します。
具体的には、保有者にはコントラクト締結後に各資金源の3.9%に相当するトークンを保有する権利があります。これには、借り手の手数料、帯域幅コスト、貸し手の担保が含まれます。
つまり、Siacoinsには数量制限がありませんが、Siafundトークンは10,000枚しか存在しません。このトークンはすべて、2015年にSiaのソフトウェアが初めて世に出たときに作成されたものです。
当初、10,000SiafundsはすべてNebulousが所有していましたが、その後、ネットワーク開発資金調達のためにトークン販売が複数回実施されました。2020年の時点では、Nebulousが約8,750Siafundsの所有権を保持しており、残りはSiaのユーザーが保有しています。
Siafundsの価値はSiaのコントラクトの数量、価値、およびサイズとともに上下します。
Siaブロックチェーン
SiaブロックチェーンはBitcoin blockchainに類似していますが、ファイルの効率的な保存・交換のための変更のみが異なります。
ファイルは多数のノードに分散されているため、単一のノードによるアクセスはできません。ノードがどうにかして借り手の秘密キーを入手した場合でも、保存ファイルの一部しか保有していません。
これは、SiaがBitcoinネットワークのような高いアップタイムを常に提供できることを意味します(警告なしでダウンするおそれのあるインターネットサービスプロバイダ(ISP)に依存しないため)。また、ファイルを保存してネットワークを使用するためにユーザーの相互信頼が不要であることも保証されています。
さらに、保存の証明が必要であるために、借り手は悪意のある貸し手からも保護されます。貸し手は、自分がオンラインであり、借り手の全データを適切に保存していることを証明しなければなりません。
なぜSiacoinに価値があるのか?
Siacoinの価値はネットワークにおける有用性にあります。Siaブロックチェーンのユーザーが借り手または貸し手のコントラクト入力時に使用できる唯一の支払い方法であるためです。
これは、貸し手がファイルを保存するためSiacoinを購入して支払う必要があること、またホストが使用する計算リソースの報酬を受け取るため、Siacoinを受け取って売却する必要があることを意味します。
Siacoin市場には、ネットワーク上の取引を一括処理するブロックの生成のためにコンピューターエネルギーを消費するマイナーなどの経済活動参加者もいます。2020年時点で、マイナーは1ブロックを受け取るたびに40,511SC(約40ドル)を獲得しています。
しかし、ストレージ市場の崩壊につながる暗号資産プロジェクトは他にもあるため、Siacoinがユーザー獲得競争に直面し、コイン価格に下落圧力が加わる可能性があります。
Siacoinの主な競合相手は、他の分散型クラウドストレージシステムです。中でも、Filecoin、Storj、MaidSafeの各システムには、さまざまな技術的可能性があります。
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なぜSiacoinを使うのでしょうか?
Siaの支持者は、Siaのことを、自身のデータの管理を企業や政府機関からもぎ取ってユーザーに返す方法と考えているかもしれません。
プライバシーを重視するネットワークユーザーは、自分の情報を他者に見られたり保存ファイルに基づく広告の標的になったりする懸念なく、ファイルの保存が可能です。
このユースケースが、潜在的なユーザーをSia、暗号資産SC、競合するブロックチェーンベースの製品に引き続き惹きつけています。
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