Yam Protocolとは?(YAM)
初心者ガイド
Yam Protocolはプロトコル上で実行されるソフトウェアで、ユーザーのグローバルネットワークで米ドルの価格に連動する暗号資産が運用されるのを奨励しています。ユーザーネットワークはそれを実行するために、YAMと呼ばれる、新しい暗号資産を使用しています。
この方法で、YAMは、“ステーブルコインまたは暗号資産とよく呼ばれるものが、他の資産の価格を追いかける意義を示す一例となっています。人気のステーブルコインには、USDTやDAIがあります。
プロトコルは、リベーシングというプロセスを通じて、YAMトークンの供給量を調整することで、このような離れ業を可能にしています。それぞれのYAMトークンの価格が1ドルを上回ると、YAMの供給が増え、価格が引き下げられます。価格が1ドルを下回ると、供給が減り、価格が押し下げられます。
短い期間で、Yamは分散型金融(DeFi)と呼ばれるコンセプトが人気を獲得するのに貢献してきており、この金融では複数の暗号資産を組み合わせて使用することで、商品やサービスが提供されるようになっています。
ただし、約束はしているものの、Yamはドルとの連動を維持するのに苦労しており、この約束はある意味、注意して聞く必要のある話となっています。
Yam Protocolの開発者とは
Yam Protocolには5人の創業者がいます。ブロックとトレントのエルモア兄弟、クリントン・ベンブリー、ダン・エリツァー(IDEO CoLabの投資家)およびウィル・プリンス(調査会社Flipside Cryptoのデータサイエンティスト)が、その5人です。
同社の文書によると、Yam Protocolは既存のDeFiプロジェクトのコードを組み合わせて作られました。そのコードには、Ampleforth、Compound、SynthetixおよびyEarnなどがありました。
注目すべき点は、Yamチームはプロジェクトのローンチ時にトークンを受け取っていないということです。 その代わりに、YAMを得るために暗号資産をロックした、すべてのユーザーにYAMトークンが分配されました。
ただし、最初のバージョンがローンチした翌日に、重要なバグが発見され、プロトコルが分配するはずであった資金が永久にロックされるようになりました。
その後、プロジェクトは、YAMv2と呼ばれる新しいトークンで再ローンチし、その後にプロトコルは3番目のバージョンのYAMに再度移行しました。
YAMの仕組み
Yam Protocolの最大の特徴は、マーケットで流通するYAM暗号資産の供給量を変えることによって、米ドルでの価格を安定した状態に維持できることにあります。
YAMの設定ターゲットは1 yUSDとなっています。これは、プロトコルに預け入れられたときの利益を最大化することを目指している、yEarn Financeのステーブルコインでの目標値です。
YAMトークンの供給量は、コインの需要が反映されるように、12時間ごとに調整されています。YAMの需要が多い場合、YAMの価格は1ドル以上になりますので、供給を増やして価格を引き下げることが必要となります。
プロトコルは、YAMの価格が1.05ドルを超えるとトークンを追加し、価格が0.95未満に下落するとトークンをバーンします。注意しておかなければならないのは、すべてのトークン保有者を対象に、比率に応じてYAMの供給再調整が行われるということです。
これは、供給再調整前にユーザーがすべてのYAMの1%を保有していると、その後の12時間に供給が増えても、減っても、その所有者の保有率は1%のままだということを意味しています。
yUSD/YAM
現在、ユーザーは、yUSD/YAM Uniswapプールに流動性を提供することにより、YAMを獲得することができます。
これを行う人は、毎週提供されるリワードの一部を得ることになります。プロトコルは最初の週に92,500 YAMをリリースすることになっていて、このリワードはその後の毎週末に10%ずつ減ることになっていました。
さらに、YAMが好ましいリベーシングを受けたとき、プロトコルは追加で10%のYAMトークンをミントし、その追加分をyUSD/YAMプールに売却してyUSDトークンを購入します。
購入されたyUSDトークンは、YAM保有者が統治する基金に預け入れます。基金がyUSDを使うのは、yUSDが高利回りのステーブルコインであり、急激な成長によって一貫して価値を維持できるからだということに注意する必要があります。
Yam v2とv3
YAMトークン自体は、時間の経過ともに変化してきました。ローンチ後にバグが発見されたため、YAM保有者はYAM v2という名の新しいトークンに移行しなければなりませんでした。しかし、この新しいトークンはリベーシング機能がないため、安定した価格を維持できません。
YAM v2トークンは、プロトコルを統治する決定についての投票に使用されます。その結果、YAM保有者は、システムにまつわる、さまざまなパラメータを許可できるようになっています。
これには、YAM v3となるオリジナルトークンのローンチも含まれています。最初のリベーシングは、その3日後に行われる予定となっています。
なぜYAMに価値があるのでしょうか?
YAMの利点は、Yamプロトコルの運営に使用できる点にあります。
プロトコルに資産をロックしているユーザーへのリワードとして使用される以外にも、YAMトークンの使用者は全員、プラットフォームの運営に関係する決定に投票することができます。
例えば、Yamが一時的に接続不能になったとき、プロトコルの再開に向けての投票を行ったのはYAMv2所有者でした。
YAMに価値があるのは、供給量の一部を大物投資家に割り当てる、初期販売なしでマーケットにローンチされたからだ、と考える人もいます。
これはそうではなく、YAMに価値があるのは、ステーブルコインをローンチするための興味深い方法であり、ユーザーが所有を望んだからであり、オープンマーケットで価格が決められているからなのです。
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YAMを利用する理由
広く普及する可能性のあるステーブルコインの運用に対する実験的なアプローチに参加したいとお考えの方なら、YAMに興味をお持ちになるかもしれません。
プロトコルの将来に影響を与える提案に投票することを希望している方も、YAMを保有したいとお思いになるかもしれません。
さらに、ステーブルコインのポートフォリオの多様性を高めたいとお思いなら、YAMが役に立つでしょう。マーケットにはさまざまなステーブルコインがあり、その多くが異なったメカニズムで価格を維持しています。