Arweaveとは?(AR)
初心者ガイド
Arweaveは、コンピューターの分散型ネットワークを通じて、ファイルを永続的に保存するためのソフトウェアです。その目標は、伝説的なアレキサンドリアの図書館と似ていなくもない何か、すなわち無期限に持続するデジタルアーカイブの構築です。
Arweaveは、そのようなものとして、FilecoinやSiaのような他の分散型ストレージプラットフォームと共通点が多いのです。この両者はともに、データストレージサービスの売買を望むユーザーのためのマーケットプレイスを作るため、暗号資産を使用します。
こうした野心的なプロトコルと同様にArweaveも、Google、Amazon、Microsoftといったストレージ界の巨大な既存企業が支配する市場を破壊しようと努めています。
しかし、Arweaveは、AR暗号資産を中心に開発された独自のインセンティブを通じた永久的なデータ保存への取り組みによって、競争相手とは異なるものになっています。
Arweaveの設計は、理論的には、たとえ分散型ストレージサービスへの初期の支払いが行われた後でも、データを保存する人々が収益を受け取ることができてしかるべきだという考えに基づいています。
さらに、Arweaveに保存されたファイルには、在来型のウェブブラウザーでアクセスできます。つまり、特別なウォレットやblockchainサービスは不要だということです。他に、ユーザーが非合法のコンテンツをモデレートできるようにする投票メカニズムなど、新開発の機能にも注意すべきでしょう。
2020年現在、ArweaveはすでにInternet Archiveのデータの保存を開始しており、このパートナーシップを通じて、この歴史ある団体のデータを改ざんされにくい状態に維持できると期待されています。
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Arweaveの開発者とは?
Arweaveは当初、2017年にArchainという名前で発足しましたが、2018年、ArweaveチームがスタートアップアクセラレーターのTechstarsへの参加を認められたときに、リブランドされました。
その後、2019年に、Andreessen HorowitzやUnion Square Venturesなどの著名なベンチャーキャピタル企業から500万ドルを調達しました。
2020年3月には、Arweave上に構築中のユーザーと開発者のコミュニティの成長に費やすための資金として、さらに830万ドルの調達を公表しました。
Arweaveの仕組みは?
Arweaveは厳密にはblockchainではありません。Arweaveは、ほとんどの暗号資産の典型的な設計である、取引とデータを内蔵するブロックの連鎖の代わりに、ブロックのグラフにデータを保存します。
ここでは、各ブロックはArweave内の以前のブロック2つにリンクされ、「Blockweave」と呼ばれる構造を形成します。これは、ブロックが順にリンクされてチェーンを形成するBitcoinとは対照的です。
(グラフ構造を使用する暗号資産には他にHedera Hashgraphなどがあります。)
プルーフ・オブ・アクセスのコンセンサス
また、Arweaveの設計で、取引の正確度を確認する方法も、ほとんどの暗号資産と異なります。
Bitcoinが、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)と呼ばれるプロセスで、ネットワーク内のコンピューターに数学的パズルを解くための計算を依頼するところで、Arweaveでは「プルーフ・オブ・アクセス」という別のメカニズムが使用されます。
約言すれば、Arweaveでは、ネットワークに参加する各コンピューターが、取引の新しいバンドルが以前のバンドルからランダムに選択されたマーカーも含んでいることを確認しなければならないのです。
そうしたマーカーが存在する場合、新しい取引をネットワークに追加することができます。新しいバンドルを追加するコンピューターには、AR暗号資産の形でリワードが与えられます。
プルーフ・オブ・アクセスは、Arweaveネットワーク上のコンピューターによる、新しい取引の正確性と、古い取引に不正変更がないことの検証可能性を保証するのに役立ちます。
コンテンツモデレーション
Arweaveのもう一つの機能として、このソフトウェアの実行者が、保存したいデータの種類を選択する能力があります。Arweaveでは、このプロセスはコンテンツモデレーションと呼ばれています。
簡単に言えば、ネットワーク上のコンピューターがホストしたいコンテンツの種類を決定できるのです。
たとえば、コンピューターがホストしたいのは音声ファイルのみで、画像ファイルは含まれないということがあります。ネットワークに新しいコンテンツがアップロードされると、Arweaveは各コンピューターにデータを受け入れるかどうかを質問します。
それでも、集約的なデータ保存を実行するためのインセンティブがありますので、それを実行するユーザーは取引手数料からより高い割合のリワードを受け取ります。
なぜARに価値があるのですか?
ARは、Arweaveネットワークの通貨です。
データ保存を望ユーザーは、分散型データストレージへの支払いのため、ARを購入しなければなりません。そして、ネットワーク上でストレージサービスを提供するコンピューターは、支払いをARで受け取る必要があります。
投資家は、ARトークンの流通量が6,600万枚に制限されていることに注意する必要があります。AR暗号資産のトランシェ1は、Arweaveの立ち上げ時、2018年6月に作成されました。この時点で、5,500万枚のARトークンが作成されました。
ネットワーク上でストレージサービスを実行するコンピューターに対して、さらに1,100万ARトークンが徐々にリリースされる予定です。
トークンエコノミー
ネットワーク上の支払額は、長い間にストレージのコストが低下を続けるだろうという想定で算出されています。その結果、Arweaveネットワークのストレージへの支払いは、永続的なデータストレージに対して1回きりの前払いになります。
他のblockchainデータストレージ体系と同様に、ARによる支払いは、Arweaveネットワーク上でストレージサービスを提供するコンピューターに行きます。ただし、支払いは各ユーザーに直接行われるわけではありません。支払金はプールされ、各コンピューターに長い間に徐々に分配されます。
この手数料のプールは、Storage Endowment(ストレージ基金)として知られています。他の種類の基金と同様、投資された資本金のプールから利益を生み出すことを目指したものです。
ストレージに対してユーザーが支払った手数料のプールは、銀行口座の現金に利子が付くように、時とともに価値を増します。このプールの価値が増すために、ストレージを実行するコンピューターに長年にわたって定期的に支払いを行うことができるのです。
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ARを利用する理由
ウェブがストレージについてAmazon、Google、Microsoft、Alibabaなどの中央集権的サービスに依存しすぎていると思う方なら、Arweaveに関心を持つことでしょう。
さらに、ストレージの将来についてのArweaveの具体的なビジョンを信じるなら、Arweaveの使用を希望するかもしれません。
Arweaveは、FilecoinやSiaなどの競争相手と反対に、永久的なストレージに重点を置いています。すなわち、デジタルデータが従来の美術館や図書館と同様に永久的なストレージを必要としていると思うのなら、ARトークンが興味の対象になる可能性があります。
さらに、コンピューターオペレーターも、ストレージスペースを売却して、より永続的でより良いウェブに貢献することでお金を稼ぐ魅力的な方法だと考えるかもしれません。