「Internet Computer Protocol(ICP)とは?"
Internet Computer Protocolの概要
- Internet Computer Protocol(ICP)は、分散型のWeb3サービスを実現する、スピーディーで効率的なブロックチェーンを提供します。
- ICPは、Internet Computerネットワークのネイティブ・ユーティリティー・トークンであり、ネットワークのガバナンスを推進し、ネットワークの参加にリワードを与えるために使用されます。
- Internet Computerはチェーンキー暗号化といった革新的なテクノロジーを使ってプラットフォームを運営しています。
Internet Computer Protocolは、計算とデータ保存のさらなる効率化、高速化、分散化を目指すブロックチェーンネットワークです。このプロジェクトは、サービスの独占や不十分なシステムセキュリティ、個人データの誤用といった、従来のインターネットにあった欠点の修正を目的としています。
Internet Computerは、他のブロックチェーンと以下の3つの点で異なっています。
- ユーザーインターフェースがシンプルであるため、誰もがブラックチェーンプラットフォーム上で分散型アプリケーション(dApp)を作成することができます。
- ICPは中央集中的なデータサーバーではなく、独立系の機関が開発した専用ハードウェアを使った、分散型ネットワークで機能します。
- ブロックチェーンは取引を迅速に処理し、取引を完了させるのに30分以上かかることもあった他の暗号資産とは一線を画しています。
Internet Computerネットワークのネイティブ・ユーティリティー・トークンであるICPは、ネットワークガバナンスの強化、計算を行うノードの補完、ならびにエコシステム内での活動参加者に対するリワード付与を実現するために使用されています。
Internet Computer(ICP)の開発者とは?
Internet Computerブロックチェーンを開発したのは、2015年にドミニク・ウィリアムズ(Dominic Williams)が設立したDFINITYプロジェクトでした。
2016年10月には、スイスでDFINITYファウンデーションが設立され、活動が本格化するとプロジェクトの'研究&開発活動が強化されました。2017年2月、この基金は初めてパブリックICOで資金を調達しました。
その後、2018年には何回かの資金調達が行われ、著名な投資家から1億5,000万ドル以上が拠出されました。
DFINITYファウンデーションは研究センターを運営しているüチューリッヒを本拠としています。この基金はカリフォルニアにも研究センターを置いているほか、いくつものリモートチームを持っています。
Internet ComputerとICPとは?
Internet Computer Protocolは専用デバイスで構成されたソブリンネットワークに接続されており、Web3サービスの分散化に使用される、“ワールドコンピューター”の一部となっています。
Web3イネーブラー
Web3プラットフォームはインターネットブロックチェーンを活用することで、従来のソーシャルネットワークに見られたプライバシーについての問題を解決することができます。従来のネットワークはユーザープライバシーに関する問題をいくつもはらんでおり、企業の持つ個人情報が漏洩し、それを使った広告でメンバーをうんざりさせています。これらのプラットフォームにサインアップするとき、ユーザーは利用規約への同意が求められる場合がありますが、プライバシーに関する問題に影響することはありません。
Internet Computerブロックチェーンをベースにした、分散化ソーシャルネットワークのユーザーは、スマートフォンのフェイスIDやノートパソコンの指紋センサーなどの暗号化テクノロジーによって、これらのプラットフォームにログインできます。これらユーザーは、ウェブ速度でファイル保存やメディア共有ができるほか、チェットメッセージを使ってNFTや暗号資産(ビットコインなど)を即座に転送することができます。これらのサービスでは、他のユーザーを紹介してくれたり、あるいはコンテンツモデレーションなどの作業に協力してくれた人に管理DAOがガバナンストークンをエアドロップすることで、それらの人を部分所有者やチームメンバーにすることができます。
このようなサービスは、ワールドコンピューターに参画しており、現在は、要件がきわめて厳しいWeb3サービスもホストできる、Internet Computerブロックチェーンをベースとしています。
ワールドコンピューター
Internet Computerブロックチェーンは、開発者がクラウドコンピューティングサービスやデータベース、ウェブサーバーといった、中央集中的で、セキュリティが不十分であり、検問の対象になるだけでなく、信頼性に欠けることも多くある、従来の情報テクノロジー(IT)に依存せずにオンラインサービスを構築できるため、完全な分散化が可能になっています。
Internet Computeをベースにしたオンラインサービスは従来のITの助けがなくても実行できるため、完全に分散化することができます。
開発者は、スマートコントラクトソフトウェアの“キャニスター(canister)”によって、ブリッジなしでウェブと他のブロックチェーンを結びつけています。キャニスターにより、従来のITに匹敵する効率の良さで規模を拡大し、実行することが可能になります。
Web3サービスが他のブロックチェーンのエコシステムを使って構築されている場合、使用している従来のITをInternet Computerのスマートコントラクトに置き換え、より効率的な分散データの保存および処理ができるようになります。
開発者は他のブロックチェーンサービスを拡大させ、Internet Computerのスマートコントラクトによって独自のウェブ体験とエンタープライズ向けシステムをもたらす、DeFiレールとして機能し、SocialFi、GameFiおよびメタバースWeb3サービスを構築することができます。
現在、Internet Computerは近代的なソーシャルネットワークを、他の介入なしにホストおよび提供できるようになっています。
Internet Computerでは、スマートコントラクトが自身の計算に対して支払いを行います(これは「リバースガス」とも呼ばれています)。
ユーザーは、ブロックチェーンとの複数回にわたる透過的なやりとりが可能なオンライサービスを通じて、セッションを作成することができます。Internet Identityによって、ユーザーは、自身のデバイスに内蔵されている、スマートフォンのフェイスIDやノートパソコンの指紋センサーといったセキュリティ機能を使って暗号化認証を行い、セッションを作成することができます。
コミュニティDAOはブロックチェーンのサービス全体を制御し、開発者が提案する機能のアップデートや構成を適用させることができます。これによって、サービスがさらに分散化されてセキュリティが向上するほか、プロトコルとしてサービスを自律的に実行できるようになるため、開発者を規制当局から保護できるようになります。
Web3サービスでは、例えばコンテンツモデレーションに協力したり、新しいユーザーを紹介することでサービスを支援したりしたエンドユーザーにリワードとしてコミュニティDAOからガバナンストークンを付与することで、それらのユーザーを所有者およびチームの一員にして、成長を加速させることができます。
Internet ComputerはInternet Computer Protocolによって開発され、そのキートークンはICPと呼ばれています。
なぜInternet Computer(ICP)に価値があるのですか?
ICPトークンには、主として3つの用途があります。1つめは、循環の基点となることで、これによって計算を行うときにスマートコントラクトを活用できるようになります。循環に組み入れられたICPはバーンされ、消失しますので、膨張することのないメカニズムが構築されます。
2つめは、Internet Computerブロックチェーンを制御しているネットワークナーバスシステムDAOへのステーキングによって、投票ニューロンを作成することです。投票ニューロンは、ユーザーがガバナンスに参加したときにリワードを生成します。3つめは、Web3サービスが行う分散販売にユーザーが投資できるようにすることで、価値を保存するという役割を担うことです。
Internet Computer Protocolの仕組み
Internet Computerブロックチェーンは、専用の“ノードマシン”で構成されたソブリンネットワークを運営しています。これは、インターネットが専用のネットワークルーターを使って接続されるのによく似ています。ノードマシンは、世界中の独立系ノードプロバイダーが自律的なデータセンターを使って運営している、標準化されたハードウェアです。
ノードはInternet Computer Protocol(ICP)を使い、インターネット上で相互に接続されています。ICPプロトコルを使うことで、ノードはInternet Computerブロックチェーンを形成し、公共のワールドコンピューターとして機能します。
チェーンキー暗号化
ICPは新しい暗号化フレームワークを組み込んでおり、これは“チェーンキー暗号化”と呼ばれています。この手法によって、ブロックチェーンは公開“チェーンキー”を作成できるようになり、その後に分散化された秘密キーを使ってメッセージに署名できるようになります。
チェーンキー暗号化は単一の公開キーを使っているため、接続されたデバイスを通じて、Internet Computerブロックチェーンから送られたアーチファクトが真正なものかどうかを検証することができます。この点は、小さなアーチファクトの検証にも大量のデータが必要であった、従来のブロックチェーンとはまったく異なっています。
サブネットブロックチェーン
Internet Computerは、複数の“サブネットブロックチェーン”を持っています。サブネットは、容量を拡大するために相互接続されたネットワーク上にある、独立したブロックチェーンです。スマートコントラクトに対して透過的であり、組み合わせることで単一の無制限なブロックチェーンが生み出されるという点では、これらは真の意味でのサブネットであると言えます。この状況は、サブネットがインターネットを拡大させているものの、インターネットを使用しているアプリケーションにはそれが見えないというのに似ています。
サブネットブロックチェーンは斬新なコンセンサスシステムと暗号化フレームワークを採用しており、これらによってローカルのノードを必要とせずにアプリケーションと安全にやりとりすることができます。アプリケーションは、このときに行き来したメッセージのチェーンキー署名をチェックするだけです。有効なメッセージであれば、ブロックチェーンからのメッセージが改ざんされていないということだけでなく、サブネットブロックチェーンが正しく機能しており、間違いを含んでいないということも明らかになります。
Internet Computerネットワークは、ネットワークナーバスシステム(NNS)と呼ばれる上位DAOを運営している、マスターサブネットブロックチェーンによって制御されています。このDAOは、ネットワークの構成方法をノードに指示します。ノードは検証用チェーンキー署名をチェックして指示が正しいものであることを示すことができます。NNSサブネットのチェーンキーが常に一定であるからです。
NNSはノードに連結してサブネットブロックチェーンを構成するように指示を出します。暗号化の効果により、ノードはチェーンキーを変えずに、サブネットでいつでも追加および削除が可能です。
サブネットブロックチェーンは検証のためにお互いの状況をコピーする必要がないため、メッセージをダイレクトにやりとりでき、ネットワークは新しいサブネットを追加するだけで容量を増やすことができます。
アプリケーションがネットワーク内の他のポイントとやりとりするために必要とされることは、NNSサブネットのチェーンキーを知ることだけです。なぜなら、サブネットが使用しているチェーンキーにはアプリケーションの署名が付けられており、サブネットにはチェーンキーがNNSによって署名されているという署名付きの証明が含まれているからです。
キャニスタースマートコントラクト
インタラクティブなウェブコンテンツがブラウザ内で実行されているとき、コンテンツのチェーンキー署名が検証され、Internet Computerがホストしている“キャニスター”スマートコントラクトから回答が返されます。
キャニスタースマートコントラクトは、WebAssemblyバイトコードとその内部で持続的に実行されるメモリページで構成されたソフトウェア“アクター”です。これによって、複数のスマートコントラクトで単一のサブネットを並行して実行できるようになります。
キャニスタースマートコントラクトはとてもパワフルで、あらゆるものを構築するのに使うことができます。例えば、マルチブロックの取引(計算)や、ブロックチェーンによって自動的、定期的に呼び出される、デーモンによるスマートコントラクトが可能になります
新たになされた開発では、プロトコルのチェーンキー暗号化フレームワークが機能拡張され、スマートコントラクトによって他のブロックチェーンでのアカウントの管理および取引への署名ができるようになっています。例えば、Internet Computerのスマートコントラクトでビットコインアドレスを作成してビットコインの受け渡しを行ったり、ビットコインネットワーク用のネイティブなDeFiシステムを構築したりすることができます。
それ以外にも、イーサリアム向けの分散型ウェブの体験を生み出すこともできるでしょう。Internet Computerのスマートコントラクトにより、イーサリアム取引の作成および署名ができ、その後にHTTPアウトコールを使って結果をクエリすることもできます。
ICPを購入する理由
投資家にとっては、取引の決済時間を短縮し、理論的には無限の容量を持つブロックチェーンプラットフォームを構築するという目標を持つ、Internet Computerが魅力的に思えるかもしれません。
DeFiやスマートコントラクトアプリケーションからトークン化されたインターネットサービスおよびウェブサイトに至る、あらゆるスケールのアプリケーションをホストできる、近代的なインターネットを構築するというICPの目標には、自身のポートフォリオにICPを加えたいと考えている人々にも興味深く思えるかもしれません。
さらに、開発者と投資家は、中央集中的な巨大テクノロジー企業に取って代わるような商品およびサービスを提供する、オープンなインターネットサービスを構築するという点から、ICPに魅力を感じるかもしれません。
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